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  • 2013.12.02 Monday
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六番目の小夜子 (NHKドラマの感想)

六番目の小夜子 第一集
六番目の小夜子


ヽ( ´Д`)ノドンミノドミナス〜♪


まるでかつてのヤンマーニを思い出させるようなOP。

ようやく観ました。

平成16年の年末から始まっていた再々々?放送を,全話録画していたのですが,何のかんのあって,このゴールデンウイークまで全く観ていなかったものです。

ようやく観ましたよ〜( ´∀`)

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原作:恩田陸
脚本:宮村優子
音楽:coba

潮田玲  :鈴木杏
津村沙世子:栗山千明
関根秋  :山田孝之
唐沢由紀夫:勝地涼
花宮雅子 :松本まりか
黒川先生 :村田雄浩
唐沢多佳雄:古尾谷雅人
潮田真弓 :美保純
関根千夏 :多岐川裕美
佐野美香子:一色紗英

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なんだこの豪華なキャスティング!?Σ(゚ロ゚)

原作はほとんど覚えていないので,まったく更な状態で観始めました。

でも,玲なんてキャラいたかな?と思って調べてみたら,やっぱりドラマの独自の主人公であったとのこと。

唐沢由紀夫が秋の弟になっているし!Σ(゚ロ゚)

多佳雄パパが何だかワンニャン探偵になっているし!Σ(゚ロ゚)

まずい,原作をもう一度読み返さないといけないぞ,こりゃ。


しかし,物語としては凄く面白かったです。

いや,本当に面白かった。
かなりアレンジされているとは思いますが,みやむー脚本の素晴らしさが,このドラマをさらに美しく彩られております。

とにかく「元気溌剌猪突猛進爆烈悟空キャラ」である鈴木杏演じる玲の凄いこと凄いこと。
沙世子を食いまくっておりますよ。
栗山千明演じる沙世子もまた,原作のイメージを持ちつつとっても魅力的。
いい配役だなぁ。
演技がうまいとか下手とかそういう意味ではなく,とにかく物語を見る上で大事な雰囲気がきっちりと見せられております。

基本的には原作に沿いながらも,独特の物語が進んでいく,という感じのドラマでした。
総じて,原作FANの人も満足できたドラマだったのではないのでしょうか。ネットで過去の感想サイトなどを閲覧させていただくと,大体皆さん好感触だったようです。いわゆる「黒歴史」にはならなかったわけですからね。

とにかく出来がいい。
小夜子の正体とか,小夜子の伝承についてとか,ラストの別の○○での小夜子とか,そういう意味では何となくモダンホラーにしようと無理やり不思議っぽくしているような気もしないでもないけれども,原作もモダンホラー的要素が非常に高かったわけですから,それも問題にならない。

音楽もいいし〜(・∀・)<ドンミノドミナス

まぁこと花宮雅子の変貌っぷりもまた凄いところがありました。
溝口くんの本気のバイっぽさも凄いところがありました。
原作とは異なり,ただの被害キャラに成り下がった加藤くんもまた哀れっぽくて凄い(略

これは面白いドラマでしたよ。
放送中は当然自分は恩田先生の小説には出会っていなかったし,したがってNHKのドラマを見ることはありえなかったんですが,やっぱり放送しているときに見ていたかったなぁ。

ただ,これだけ再々・・・・放送しているところを見ると,やっぱり出来がいいこと,評判がいいことが保証されている作品なのでしょうね。

原作者である恩田先生が吉川栄治賞とか本屋で選ぶ・・・とかの賞を取ったこともあり,また栗山千明さんも鈴木杏さんも活躍している現状から考えれば,とてもいい時期に最高の作品を作ることができたというものではないのでしょうか。

うん,面白かった。
恩田先生に興味が無くとも,このドラマは一見の価値ありですよ。
それを機会に,恩田先生のファンになってもらいたいものです。

さて,原作をもう一度読み直すかな。






蛇行する川のほとり〜恩田陸(小説・感想)

蛇行する川のほとり〈1〉
蛇行する川のほとり
恩田 陸

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----そうして、背伸びをしてはうずくまり、手を伸ばしては引っ込めて、少しずつ何かをあきらめ、何かがちょっとずつ冷えて固まってゆき、私は大人という生き物に変わっていく。


蓮見毬子は,先輩であり憧れの九瀬香澄と斎藤芳野に呼ばれ,夏休みのひと時を香澄の家で過ごすこととなった。
有頂天になっていた毬子に対し,突如現れた香澄のいとこ,月彦は言う。
「九瀬に近づくな」

かつて一人の女性が絞殺死体で発見され,一人の少女が転落死した町。
既に過去となっている事件が,ゆっくりと歯車がかみ合いながら動き出す。
過去の記憶,危険な想い。
少女たちの静かな夏が始まり,そして静かに終わりを告げていく。

そして月彦の友人である暁臣は言う。

あの時のことを思い出すのを待っているんだ。
----僕の姉貴を殺したことを。

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ぽっと本屋に入ったら売っていたので速攻ゲットした「蛇行する川のほとり」。
一冊にまとめられたハードカバー版があるのは知っていましたが,もともとの3部作で読みたいとは思っていたので,ハードカバーは後で買うとしてとりあえず1冊目を読みました。

むぎゃ,続きをはよ読まないとΣ(゚ロ゚)

と思いましたよw

いきなりの1巻の終わり方。
速攻で2巻を手にして読み始めてしまいました。ハードカバーで買えばよかったと思うのですが,まぁ3冊いっぺんに購入していたのでそれはそれで大丈夫。

1巻は毬子の視点で描かれ,2巻は芳野の視点で描かれている本作。

ミステリというよりは,少女漫画的な雰囲気をかもし出している作品です。
恩田先生もインタビューで,「70年代少女漫画をやりたかったんですよ」と発言されているところから,自分の感じた雰囲気もあながち間違っていないのだとわかりました。少女漫画だけど少女漫画ではない,小説。そう恩田先生は仰っていますね。*インタビューはネタバレを含まれているので気をつけましょう。

3巻は当然香澄視点だろうと思っていたのですが,ここがまた恩田先生。
脇役と思わせていた真魚子の視点で描かれます。

もう一気に3巻まで読みきりました( ´∀`)

2巻のエンディングはちょっとどっきりしました。のんびりムードで終わるんだろうなと予想していたので,この展開はびっくり。
1巻,2巻と発売されたときに読まれていた人は,3巻が出るのがとても待ち遠しかったんでしょうねー。

ラストはやはり香澄の視点で終わりましたが,このエンディングもとても素晴らしい。
蛇行する川のほとりの詩は,香澄の視点での言葉だったのですね。


余りに心に響く文章,会話,登場人物たちの心の葛藤。
そんなに厚い本ではないし,詳しく細かく書いているわけではないのに,すぅっと自分の頭に(心に?)染み入ってくる作品でした。
美しい物語。
内容はシビアですが,それでも美しい,と思ってしまいました。

3巻できっちりと物語がまとめられ,清々しいくらいまとまった作品でした。
恩田先生のインタビューを読んでいると,

意外といきあたりばったり?

であることを発言されていますが・・・・。
何しろ最初は××が××ことになっていたのに,途中から××に変更されたという・・・・。
これだけきっちりとまとまっているのに,これを書きながら思いついていくというその能力というのか才能というのか,それに畏怖すら覚えます。
恐るべし,恩田先生。

ただ・・・仮面はなんだったんでしょ( ・ω・)
少しばかりミステリアスな要因であった仮面。不思議な現象を引き出した仮面。

毬子が洗濯のときに見た仮面は,その人物は誰だったのでしょうか?

とても面白い小説でした。
急いで読んでしまったので,もう少しゆっくりと読み直したいと思っています。

これも皆さんにお勧め小説です。恩田先生の静かでゆったりとした,憧憬という言葉が当てはまる文章を読んでいただきたいものです。

本屋で買い物

恩田陸先生の「ロミオとロミオは永遠に」をようやく購入できました。

しかもサイン本!(`・ω・´)


蛇行する川のほとりも購入したので、どちらから読むべきか悩みます。


木曜組曲 〜恩田陸(小説・感想)

木曜組曲
木曜組曲
恩田 陸


まだインフルエンザが治らず寝たきり状態でのレビューなので、あらすじは後々追加予定です(´・ω・`)


さて、「木曜組曲」を読みました。
本屋で売ってなくて・・・・ようやく見つけたのが古本屋。恩田先生に悪いと感じながら古本でゲットです。


面白かったよ〜(・ω・)ノシ

アンニュイな女性たちの雰囲気がかもし出され、何となく西洋的な、ゴシック的な雰囲気を見出せました。

恩田先生の一つの特徴である閉鎖的空間の中で、限られた登場人物の会話と回想にて進む物語。
一人の孤独な女性作家の死は、他殺だったのか自殺だったのか。

非常に引き込まれるストーリーでした。
何がって、ミステリというよりも、エッセイというか独白というか、そういった感じでした。

おそらく、この小説は恩田先生の読者に対するメッセージというか、こういった側面を持つ作家、もしくは出版業界を想像して紹介しているのではないでしょうか。

この小説にでてくる作家が恩田先生そのもの、というわけではなく、恩田先生が想像(創造)した、女性作家とは確たるもの、という意味の作家であり、その世界を少し皮肉って少し遊ばれた作品だったのではないでしょうか。
小説を書こうと思っている人たちは、実はこの小説、参考書になるのでは・・・。


さて、ついでに木曜組曲は映画化されているのですが、運悪くまだ観ていません。
小説も読み終わったことだし、インフルエンザが治ってから、観てみようと思います。

ああ体が痛い。

ユージニア 〜恩田陸 (感想・ネタばれ有)

ユージニア
ユージニア
恩田 陸

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ユージニア。私のユージニア。
私はあなたと巡りあうために、ずっと一人で旅を続けてきた。

その夏、青澤家の米寿の祝いの日、17人の人々が毒殺された。
青澤家に訪れていた人たちは、たった二人しか生き残れなかった。青澤家の手伝いをしている女性、そして、青澤家の娘で、盲目の美少女。
無差別殺人。
残された「ユージニア」という謎の詩。
街中を恐怖に包んだ事件は、その後、犯人の自殺という行動により結末を迎えた。
それから長い月日が経ち、もう一度、事件を語るときがくる。
生き残った者、事件に関与した者、外部で見ていた者。
様々な人々が感じ、そして思った結論は、本当に真実だったのか。
犯人は・・・・・・・・・・・

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公式サイトがあるとはΣ(゚ロ゚ノ)ノ


さて、発売日に速攻で購入した恩田先生の最新作であります。
風邪を引いたのでゆっくりこの週末寝ながら読んでいました。

とにかく久々のサスペンス。

予想だにしなかった1ページ目。
ちっちゃ!

とても凝ったつくりで、もう最初っからドキドキしまくりですよ。

以下,ネタバレあり。




ユージニアの詩から始まり、青い部屋と百日紅(さるすべり)の幻想的なスタートから始まるこの小説。

微妙に幻想的な雰囲気を携えながら、北陸の町での物語が進んでいきます。
日本三大庭園といいますから、もう舞台は速攻でわかるのですが、私は1回だけしかこの町には行っていません。ただ、雰囲気が伝わってきます。
本当に静かな、まさに緋紗子に相応しい町だったのかもしれません。

さて、主人公、というべき人間がはっきりとしていないこの作品ですが、やはり中心となるのは盲目の少女、緋紗子。
ただ、少女というのは事件当時であって、小説の時系列でいえばもはや中年の女性。
過去の事件と現在というこの時間の壁を感じさせる小説です。


日本でも、凶悪事件や世間を騒がす事件は多発しています。
しかし、10年前、20年前の凶悪事件を常に頭に入れて生活をしている人はほとんどいないでしょう。言われれば、「ああ、そんな事件あったなぁ」という程度であるはずです。
関係者以外は。

この作品は、関係者(傍観者)という立場の人を描いた小説ともいえます。
人それぞれ、事件にある程度関与していた。ですがその真実まではわからない。だからこそ、一人一人がその事件について考えたものを事実と思い込んでいるのでしょうか。
関係者もすでに時間の経過で,事実が真実と異なっていることでしょう。
その微妙な人々の意識を,書き表した小説ではなかったでしょうか。

ただ,もう一人の中心人物、雑賀満喜子は、本当に鑑賞者たりえたんでしょうかね。彼女もやはり関係者であり、ただの鑑賞者とはいえなかったのでは。
もし、エンディングから予想される結末から、真実があーだったらとした場合、彼女は自ら鑑賞者としてではなく、当事者として望んではないにしても,全ての人々をミスリードしているわけですし。

ああ、わけわかりません。
ただ、やはり犯人はあの人だったのでしょうかね。
でもその場合・・・・・結局あの男はどうして行動したのか。
まぁ、彼女に言われて動いたんでしょうけど。
そうだとしたら彼女は何のため協力したのか?なぜ?音のため?ユージニアのため、犯人に協力したということ?それとも逆らえなかった?
よくわかりません。
電話の主は結局誰だったのか?
その辺も考えればわかるのかもしれませんが、まだ一回目では理解しづらいところではあります。
緋紗子は恋をしていたのでしょうか?それとも,やはり自己の世界に陶酔していただけなのでしょうか。
本当に緋紗子そのものの気持ちが理解し辛く,この気持ちさえ理解できれば,真実が明らかになるだろうと思われます。

ただ、このエンディングは何となく想像できた(・∀・)
犯人は、あの人ではないかなぁという気はしていました。その理由は、第三章「遠くて深い国からの使者」。
ここで、何となくそう思いました。
緋紗子=犯人ってあまりにも当たり前すぎだし。


ただ、この第三章では、緋紗子は「久代」になっています。
だから、これは「忘れられた祝祭」という本の内容であり、満喜子が書いた小説の中身なんだろうな、とは思います。
久代は仮名,ってことで。
満喜子も全部実名で小説は書かないだろうとは思うのです。
でも、「順二」は「順二」のままなのね。
なぜ,自分の弟だけ実名なのか?
ここに、何らかの意味があるのだろうか。


そして名の無い、順二の友人。
最初からの質問者であり、ある意味語り部であるこの女性が感じた、

「幻滅」

という言葉にびっくりしました。


まさに、小説を読んでいる人間に対する挑戦かもしれない。恩田先生のすばらしさ。
単純な小説であれば、当然,満を持して登場する緋紗子に対しては,「冷徹・天才・謎めいた」緋紗子を想像します。
でも現実はどうだろう。
ずっとこの「ユージニア」という小説の中で、緋紗子は神格化しています。
でも、最後に出てきた緋紗子は、本当に神格化されていた程の緋紗子なのか、それとも、全くイメージとは異なった緋紗子だったのか。
幻滅された緋紗子が,本当の緋紗子ではないと誰が言い切れるのか。

いやはや、マジで面白く、一回では楽しみきれない作品のような気がします。

ち。

突っ込めねぇ(・A・)


もう一回読もうっと。


さて,恩田陸版ツイン・ピークスと公式ではいっていますが・・・・
さてはて。
小人が踊って警察官が鏡にごっつんごっつん。


<追伸 2月8日>

そういや緋紗子の母親の名前って出てきたっけ?

夏の名残の薔薇〜恩田陸 (感想・ネタバレ有り)

夏の名残の薔薇
夏の名残の薔薇

よーやく読み終えた。

購入してからいったいどのくらいの月日が過ぎていったことか。
その間,「星界の戦旗」以外小説はまったくもって読んでいないことを発見。
恩田先生の小説の新刊が出るというのに,何をしていたのやら。本当に忙しかったのは事実とはいえ,久々に持っているのに読んでいない小説でした。

でも,1頁目を読み始めてから読了するまではあっというまでした( ´∀`)


さて,読了後の第一の感想。


わかんねー。・゚・(ノД`)・゚・。

おお,自分はここまで文章を読解する能力がヘタレだったのか,とさめざめ泣くような気持ちでおります。

意味がよく理解できない。
どうしてだろう。
とても不思議かつキャラクターがとても魅力で,どうにもこうにも恩田先生節が伝わってくるのに。
なぜだろう,なぜかしら。

あ。

途中の「去年マリエンバートで」の引用部分をすっ飛ばしていたからかしら(・∀・)


いや,何か読みづらくて。えへへ。
恩田先生の文章をさっさと読みたくて,引用部分をほとんどカットして読みました。
そもそもの「去年マリエンバートで」という映画そのものを知りませんから,そりゃすっ飛ばせばわからんかもしれないなぁ。

TACETさまは「虚実」という言葉を使われていますが,まさにこの小説は虚構と事実の狭間の物語、という気はします。ええ,「気は」するのですがよくわかりません。
記憶の変容・・・・この作品での変容とはいったいどこを,何を指しているのだろう・・・。

TACETさま,いったいどういうことだったのか教えてください意味がわからないのです・・・・え,もう一度ちゃんと読めって?

まぁ,久々に一気読み(すっ飛ばし読み)をしたので,ワケワカランというのは当然といえば当然。
でも,小説そのものの雰囲気はまさに恩田先生なので,とにかく先を読みたいという気持ちで読んでしまったものですから・・・・。
ともかくも,もう一度読め,ということなんでしょう。とほほ。「去年マリエンバートで」を観ればもっと理解しやすいのかなぁ・・・。でも映画そのものも難解っぽいのですが。


本当に登場人物は相変わらずみんな魅力的です。
桜子さんの第六変奏の態度はちこっとびっくりですがね。
インモラル・妖艶な雰囲気がとても日本ぽくないホテルも好き。こういうシチュエーションはとてもいいです。
こんなホテルには泊まりたくない&泊まれないという感じでもありますが。
だいたい逐一柱時計が鳴りまくるホテルはイヤだし。

本当に今の正直な気持ちは,「何が何だか」という感じです。
一体何が本当で,一体何が嘘で。
本当にこの登場人物は生存している人間なのか。
それとも違うのか。最後の桜子の台詞はなんだったのか。
TACETさんも言われている,冒頭の人物は誰だったのか(バスだから辰吉じゃないし・・・・)。
さっぱりわかりません。

わからないけど面白い。なぜだなぜなんだ。
うう,やはりもう一度ゆっくりと読まないとダメっぽいですな。

あ,ついでに思ったこと。

沢渡家の三馬鹿じゃなかった三婆姉妹,伊矛子(いちこ),丹伽子(にかこ),未州子(みずこ)。


読み辛い名前!!!!

本当に先代というおっさんは何を考えて子供に名前をつけたのか・・・・。普通に一子,二子,三子ではダメだったのか。そんな名前を付けられるのもイヤでしょうが。


ついでに,私,最後の最後まで,辰吉さんのことを「たつきち」と読んでいました(゚∀゚)

あ,気が付くとあんましネタバレ無いような気もする。

光の帝国―常野物語 〜恩田陸 (小説・ネタバレ)

光の帝国―常野物語
光の帝国―常野物語
恩田 陸

----------------------------------------------------------------------------------
権力を持たず,群れず,常に在野の存在であれ。

「常野」と呼ばれる人々がいる。
彼らは特殊な能力を有する一族であるが,一般人と変わらず世界を生きている。
一人一人は人間としての悩みを抱き,一人一人がその人生を歩んでゆく。
 春田光紀。
 春田記実子。
 三宅篤。
 三宅美耶子。
 拝島暎子。
 拝島時子。
 岬。
 ツル先生。
様々な常野の人の生きていく様を映し出す,柔らかな物語。
----------------------------------------------------------------------------------

グッドですよ!(どんな評価だ)


いやはや本当に面白い小説でした。

10篇の短編集ですが,短編というより全てが繋がっており,一つに集約していく過程を物語っている小説です。

一つの作品ごとに主人公は異なりますが,一つ一つが絶妙にリンクされており,常野の人たちの生き様を描き出しています。

作品一つ一つが,とても秀逸で読み応えがありました。

ようは超能力者たちの一族の物語,というわけですけれども,彼らは別段何を意識して生きているわけでもなく,やはり普通の人たちなのです。ですが,力がある以上,その力の意味を考え,そして何かしら歴史に貢献しているような世界なのです。
彼らの一人一人の人生が,とても深く暖かく悲しく,美しいものでした。

倉田泰彦氏だけ哀れな気がするが。


岬(光の帝国)は美咲(国道を降りて・・・・)に生まれ変わったのでしょう。ようやくツル先生は岬に出会えたわけです。長かった哀しみの中で,ようやくツル先生は安堵と幸せを見出せたのですね。
他の人たちはどうなったのだろう・・・・。
信太郎は,ジロ先生は,コマチ先生は,健は,あやは。
ジロ先生とコマチ先生は常野の人間ではないでしょうけれども,やはり二人も一緒に未来を生きていて欲しい。皆ともう一度,ゆっくりとした暖かい幸せを感じていて欲しい。


完成度が高すぎる小説でした。

ツッコミができねぇ(・∀・)

まぁ,亜希子の時を遡る力はいかがかとは思うが・・・なぜに記実子も一緒に遡ったのか。
結局のところ,最強の「常野」は亜希子なんですかね。亜希子の人生が今後の世界の変遷にかかわってくる,ということなんでしょうか。語られることがあるのかなぁ。

TACETさんのHPで確認したところ,なんと現在連載中の「エンド・ゲーム」は「オセロ・ゲーム」の続編であるとのこと。

やべぇマジで読みたい。
バックナンバー探さないと。時子の活躍が楽しみです。活躍するのかな。

ついでにこの「光の帝国−常野物語」は,過去,NHKでドラマ化しているとのこと!

おお,NHKは恩田先生のドラマ化が好きなのですね。

ただちに公式HPを探しました。→公式HP

おお,前田愛,壇ふみ,中村勘太郎とかが出ているのね。豪華!
どうせNHKのことだから,レンタルビデオとかには出ていないと思うので,あらすじを読んでみました。

全然話違うじゃん。

春田記実子が主人公のようですが,全然小説には沿っていない。新たなストーリーというかアレンジというか。
矢田部薫という人が出ますが,これは亜希子のことかな?

あんまり面白そうではない。
でも再放送したら見たい気もする。

いやはやいい小説でした。面白い,これは面白い。
清涼感,というのか静謐というのか,何か不思議な気持ちになれる物語です。
はやくエンド・ゲームもその他の常野の続編を読んでみたいものです。

そういえば,達磨山での4人の女子学生の失踪ってのは関係なかったのかな。
ちょっと気になる。

雑談2

「月の裏側」、ようやく見つけました。

仕事の資料の間に挟まっていた・・・・・。

人を疑るなんて、いけない自分にメッ( ゚д゚)、ペッ

いや、人が『盗まれる』小説だけに


小説そのものが『盗まれる』可能性も無きにしも非ず、ということで。


_| ̄|○ちゃんと探そうよ・・・・。


あ、ついでに「月の裏側」読み終わりました。ちょっとレビューは考えてから(もしかしたら再読してから)書こうとおもっちょります。

雑談

ええと,恩田陸先生の小説「月の裏側」を読んでいたのですが・・・・。

仕事場においたまま,先日帰宅したのです。

それで,その後探しているのですが,なぜか「月の裏側」が見当たりません。
まだ途中なのに。

・・・・・・・・・・。


誰だもっていったやつ。



---------------------------------------------------------------------------------

<追伸>午後10時10分頃

まだ仕事が残っていて今日も終電ギリギリペースなんですが。

やっぱし探してもねぇよ!ヽ(`Д´)ノ

えええ,マジですか。

TACETさん感謝でございます。

∩( ・ω・)∩コメント嬉しいです。感謝感激。


恩田陸先生のファンサイトで,自分がお気に入りに登録しているのは2つ。
一つが「恩田陸オンライン」さんのHPで,もう一つがTACETさんのHPです。


初めて「三月は深き紅の淵を」を読んだとき,とても不思議な小説を書く人だなぁと恩田陸先生を知り,興味を持ち,そしてネット検索しました。

そこで一番最初に訪れたのがTACETさんのHPだったんです。

「三月ワールド(シリーズ相関図)」を初めて見て,それで「おお,なんと複雑な」と思った記憶があります。
とても綺麗で整然とされたHPなので,見ていて楽しいです。一覧も非常にわかりやすい形になっており,ファンサイトはかくあるべき,と唸らせるHPです。
ようするにTACETさんのファンでもあるんですね,自分。

それで,その後自分は「麦の海に沈む果実」を読んで,さらに恩田先生にはまっていったわけなんです。

その後,「オンダイズム」を読んだりして「面白いなぁ」と思い続け,現在にいたる,と。

恩田先生に少しでも興味をもたれている方がいましたら,まずはTACETさんのHPを閲覧されることを薦めます。
本当にわかりやすく,またレビューも楽しく,参考になること請け合いです。
恩田先生の小説を何か読み終わると,必ずTACETさんのレビューを確認してしまうんですよね。
つーか絶対に恩田陸先生にはまるはず。ええはまるでしょう,はまってくれ


正直,自分はまだ恩田先生の作品を読みきれていませんし,まだまだ足りないと自覚しているところですから,今後もどんどん読み続けることでしょう。
読んでいるけどまだレビューしていないものもあるし。
恩田先生は執筆&出版ペースが速い方なので,追いつくのがなかなか大変ですが,絶対に追いついてみせます。
連載にも追いつかないと。

本当にTACETさんのHPが無ければ,ここまで恩田陸先生にははまらなかっただろうと思うのです。
本当に感謝いたします。これからも頑張ってください( ´∀`)




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